皆さんはベトナム人が日本人上司を集団暴行したあの事件をご存じでしょうか?
TwitterやYouTubeで拡散されているのですが、どうやら嘘がバレて叱られたのが原因のようです。
ネットでは
「日本人上司の叱り方が悪い」
「外国人はすぐ手を出すから日本に来ないで欲しい」
など様々な意見が飛び交っています。
私は4年前からベトナム人実習生を雇用していて、現在では8人の実習生がいます。
私なりに今回の事件について考察してみました!
ついでにベトナム人と上手く付き合っていくために知っておくべき事を結構細かく書いたので、これからベトナム人技能実習生を雇いたい方やベトナム人を雇用しているけどなかなか上手くいかない!と思っている方にかなりおすすめな記事になっていると思います。
Contents
ベトナム人実習生はなぜ怒ったのか?
ベトナム人実習生がなぜ怒ってしまったのか?ですが
結論から言うと「食事中に怒った」からです!
これが一番大きな理由です。
もちろん文化の違いによる日頃からのストレスも原因だと思いますが、食事中に怒ってしっまったのが起爆剤になってしまった事は間違いないです!
私が雇用している実習生にも聞いてみたのですがベトナムでは親ですら子供がどんなに悪さをしても食事中には絶対に叱ったりしません!
食事中に叱るというのはベトナム人にとって人間として扱われてないと思ってしまうほど最低な行為なのです。
もちろん日本の文化を無視して嘘をついてしまった彼らが悪いことは間違いないのですが日本人上司の方もベトナムの文化を良く知っておくべきだったのです。
ベトナム人は文化的にミスをした時によく嘘をつくので私も彼らを叱る場面がたまにありますが人前や食事中には叱らないように気をつけています。
仕事中に普通に叱る程度なら彼らはよく理解してくれるはずです。
ベトナムの文化の違いを良く理解していれば基本的には彼らをやたら特別扱いしなくても普通に日本人と同じように接していればトラブルは起きないです。
余談ですが
動画の暴行している最中にベトナム人達が「ティ、ティ、ティ、ティ」とか言っていて
なんて言っているのか気になってる人がいましたが実際には「ディックメ」と言っています。
英語でいうmather fuckerと同じ意味です!笑
彼らの感覚ではクソ!みたいな感じで日頃から良く使う言葉なので私達がクソ!とか言ってしまう場面に冗談で「ディックメ」って言うと結構ウケるので試してみてください!笑
日本人が知らないベトナムの文化
先ほど食事中に叱ってはいけないという文化を紹介しましたが他にはどんな文化の違いがあるのかみていきましょう。
仕事にまつわる文化の違いでまとめると大体こんな感じです!
- 食事中に叱ってはいけない
- 人前で叱ってはいけない
- ミスをした時に嘘をついて言い訳をする
本当はもっと沢山の文化の違いがあるのですが、今回は仕事にまつわる文化の違いという事で3つ挙げました。
この3つの文化の違いからある事が分かります。
それはベトナム人はプライドが高いということです。
ベトナム人はプライドが高い?
ベトナム人は基本的にプライドが高い人が多いです。
なので食事中に叱ったり人前で叱ったりするとプライドが傷つけられたと思い逆上してしまう事があるのです。
その一方ベトナム人は我慢強い人も多いので大抵のベトナム人はプライドが傷つけられたと思っても我慢する人が多いと思います。
その場では「すいませんでした」と謝るかもしれませんが心の中では怒っている事に変わりはありません。
そうなってしまっては折角変わって欲しいと思って説教をしても彼らのプライドを傷つけるような説教の仕方をしてしまっては意味がないどころか余計に悪化してしまいます。
ですので最低限彼らのプライドを傷つけないように配慮した説教の仕方をするように気をつけなければなりません。
補足ですが、正確には我慢強いのではなく母国に多額の借金をして日本に来ているので我慢するしかないのです。 私は数年前から技能実習生を雇い入れているのですが、技能実習生と聞くと「安い労働力」とか「奴隷みたいに使われている」とかを連想する人も少なくないでしょう。 メディアのニュースでは「ブラック企業が搾取した ...
ベトナム人実習生が低賃金になってしまう理由が知りたい方はこちら
技能実習生はなぜ低賃金なの?監理団体に関する問題点を徹底解説!
ベトナム人が知らない日本の文化
ここまで日本人が知らないベトナムの文化を紹介しましたが、今度はベトナム人が知らない日本の文化について紹介していきます。
仕事にまつわる文化の違いでまとめると大体こんな感じです!
- 返事をしなければならない
- 挨拶がとても大切
- タバコに厳しい
- 不機嫌な時に不機嫌な態度をとるのは失礼
- 上下関係が厳密で厳しい
これらの文化の違いによってどんな問題が起こるのか具体的に見ていきましょう。
返事をしなければならない
日本人にとって指示をされた時や名前を呼ばれたりした時に返事をする事は当たり前です。
しかしベトナム人にとっては当たり前ではないのです!
といっても技能実習生として日本に来る場合、日本の文化については大体学んでからきますし最初のうちは気を張っているのでちゃんと返事をするでしょう。
しかし仕事に慣れてきたり少し仲良くなってくると全く返事をしなくなります。
指示をしたり名前を呼んだりしてもシーーーーーンって感じです!
この事を知らないと多分ムカつくと思います!笑
さらに返事をしたと思ったら「あ?」って言われる事もあるかもしれません!
こうなったら怒りは頂点になるでしょう!笑
しかし文化が違うのでしょうがないのです。
ベトナムでは返事をするときに「あ?」というのは日本で言う「はい?」というのと同じ意味なのです!
もし「あ?」って返事が返ってきたら「それは日本では喧嘩売ってるのと同じ意味なんだよ」って教えてあげるとビックリするかもしれませんが分かってくれると思います。
しかしそれも習慣なので何回か繰り返すと思いますが「はい?」や「何ですか?」と返事をすることが習慣になるまで諦めずに言い続けましょう!
大体1ヶ月もすれば完全に直ります。
そうすると「あ?」と言ってしまう事が無いように今度は返事をする事に躊躇してしまい返事を余計にしなくなってしまう事があります。
習慣を変えるということはとても大変なので、返事をしないからといって叱るよりは「日本では返事をしないのは失礼な事なんだよ」ということをハッキリと伝えて説明してあげる方がいいと思います。
もちろん一回言っただけでは直りません。
習慣になるまで辛抱強く伝えていく事が大事です!
完全に習慣ができれば彼らも日本での生活がしやすくなるのでWin-Winになれるでしょう!
挨拶がとても大切
日本では挨拶がとても大切です。
特に仕事に関わる場面では知らない人が相手でも挨拶をしないと失礼にあたります。
ベトナム人も、もちろん挨拶はするのですが日本よりはだいぶ緩いです。
ベトナム人は日本ではどんな場面で挨拶をしなければならないのか分からないのです!
これも返事と同じように習慣や経験がないので一回言っただけでは分からないと思います。
挨拶しなければならない場面にも関わらず挨拶をしなかった場合はむやみに叱るのではなく
「あの場面では挨拶しなきゃいけなかったよ!なぜなら~」のように分かるように何回も説明しましょう!
返事も挨拶も習慣にしなければならないので彼らには常に意識させる事が大事です。
タバコに厳しい
ベトナム人は喫煙率がかなり高いです。
そしてベトナムでは喫煙に関するマナーがそこまで浸透していないのでそこら中で吸ってしまいます!
私は建築関係で主に戸建ての現場で実習生と仕事をしているのですが、他の業種の人が吸っていたりすると彼らはこの現場は吸っていいんだ!と勘違いして真似して平気でタバコを吸っていることが何回かありました。
絶対タバコは車の中で吸うように!と耳にタコができるほど指摘してきたので現在では現場の前で吸ったりする事はなくなりましたがそれを完全に意識させるのにはそれなりに時間がかかりました。
なるべくなら最初の面接の段階で非喫煙者を選んでおくことがベストですが、ベトナム人技能実習生の面接では他にも選ぶポイントがあるので喫煙者だったとしてもちゃんとし人を選べば日本のルールに馴染むでしょう。
不機嫌な時に不機嫌な態度をとるのは失礼
ベトナム人はとても正直な性格なので不機嫌な時は誰に対しても不機嫌です。
しかも全面に不機嫌さを出しできます!笑
日本では上司や仕事でお客さんと接する時は仮に不機嫌であっても失礼の無いように絶対に不機嫌な態度はとらないです。
しかしベトナムでは相手が上司やお客さんだったとしても「今不機嫌なんだから分かってくれよ!」というスタンスなのです。
ベトナムに限らず世界にはそういうスタンスな国が多いようにも思います!
決して彼らに悪気があるわけではないのですが、日本においてはかなり失礼な行為になります。
しかし不機嫌な態度というのは具体的な行為として説明するのが難しいので
これをベトナム人に教えるのは難しいと思います、しかし「食事中に叱るようなものだぞ!」と言えば分かってくれるかもしれません!笑
そういう状況になった時は相手が不機嫌な事に気を使わずにその場でハッキリ伝えるのがいいと思います。
その際に返事が無いときはその事もハッキリ伝えましょう。
文化が違う事なのでいきなり叱るというよりは、まずハッキリ伝えて機嫌が直ったタイミングを見計らって詳しく説明してあげればちゃんと聞いてくれると思います。
上下関係が厳密で厳しい
実はベトナムでも上下関係はあるのですが日本ほどは厳しくないのです。
日本ではたとえ仲がいい親しい同年代の上司だとしても上司は上司なので必ず敬語を使い、先輩後輩関係で接するかと思います。
しかしベトナムではそのぐらいの差では友達同然なのです。
なので上司だとしても仲が良くなりすぎると友達みたいに接してきます。
それはそれで楽しいのですが仕事なので締める所は締めなければなりません。
私の場合は長い年月をかけてその辺のバランスと心の切り替えをさせる事ができるようになりましたが(彼らにも理解してもらえるよになった)
そこまで持っていくのにはかなり時間がかかります!
最初のうちから一定の距離を保って接するのがベストだとは思いますが、日本人と接し方が違うと彼らからすると差別的に写ってしまうかもしれません!
やっぱり時間がかかっても仕事とプライベートの切り替えはできるようにさせたほうが私的には正解だと思います!
これがベトナム人を雇用する上での人間関係の最大のネックかもしれないです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
最後まで読んでくれた方はなぜあのベトナム人暴行事件が起こったのか分かってもらえたかと思います!
文化が違うということは価値観が違うということです。
人間関係はお互いがお互いを尊重し、理解しあわないと成り立ちません!
ベトナム人に限らず外国人を雇用する際はちゃんと相手の国の文化を理解し、相手にも日本の文化を分かってもらえるよう努力する事が大切だと思います。
またあのような事件がいろんな会社で起きてしまう事が無いように日本人とベトナム人が少しでも理解し合えるようになっていければなーと思いこの記事を書きました。
他にも技能実習生の給料が安い原因に関する記事などもかいているので見ていただけたら幸いです。